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【番外編】合併症別・肝臓をいたわる食事療法

合併症の種類で食事療法は変わります

もし肝臓の合併症を発症してしまった場合、医師の診察や治療を受けるのはもちろんですが、日常の食生活を見直すことで改善が期待できる場合もあります。

合併症によって食事療法の種類は変わってくるので、症状によって適した方法で対応をしていきましょう。

合併症がない場合(代償期)

 肝機能が保たれている状態のことを「代償期」といいます。

腹水や黄疸・脳症などの合併症のない代償期の時点では、大幅な食事制限は必要ありません。「バランスの良い食事を適量に」くらいの注意をしておけば十分です。

ただ、生活のスタイルによってはそれすら難しい、ということもあるでしょう。特に外食やコンビニ弁当などがメインの食生活だと脂質や塩分が多くなるので、意識してそれらを減らしつつ、野菜類をしっかり食べるよう心掛けていきたいところです。

高アンモニア血症(肝性脳症)がある場合

タンパク質を分解する際に排出されるアンモニアを肝臓が処理しきれないことで起きるのが、高アンモニア血症です。昼夜リズムの逆転や異常行動、昏睡など、さまざまな症状が見られます。

<>高アンモニア血症(肝性脳症)がある時期の食事では、タンパク質の制限が必要となります。高タンパクの食事は血中のアンモニア濃度が高くなり、肝臓に負担をかけることになりかねないからです。

脳症のある期間は食事を禁止し、症状が落ち着いてからは1日あたり0.5g/体重(kg)の食事からはじめ、1g/体重(kg)まで徐々に増やしていきます。また、血液中のアルブミンやBCAAが低下しるときは、BCAA製剤で補います。そして、摂取するタンパク質に関しても、植物性のものをメインにします。便秘を防ぐために、食物繊維の摂取や便秘薬の服用も並行して行い、調整していく形になります。

糖尿病がある場合

肝硬変を患うと糖の調節力が低下するため、肝性糖尿病を発症することがあります。体重の減少や手足のしびれ等の他、症状が進むと頻尿などの症状も出てきます。

肝性糖尿病の症状が出ているときは高血糖になっているため、食事に関しては一度に大量に食べないこと、ブドウ糖を吸収しすぎる食べ物の食べ過ぎなどを避けるなど、細かい注意が必要となります。

また、空腹の時間を長くしてしまうこと、食事を少しずつ多くの回数にわけて食べることなどがポイントとなります。

食道静脈瘤がある場合

食道静脈瘤は、食道粘膜の下にある静脈の壁が膨れ、血管が瘤のようになる症状のことを指します。食道静脈瘤も、肝硬変を患った人に見られる症状のひとつです。症状が進行すると瘤のようになった血管が破れて出血することもあるため、注意が必要です。

食道静脈瘤がある時期の食事においては、刺激の強いものやかたい食べ物はできるだけ避けてください。また、食べ物をしっかりとかみ、消化しやすい状態で体内に送ってあげることが大切です。

腹水・むくみがある場合

腹水とは、タンパク質を含む体液がお腹の中に蓄積した状態を指します。肝硬変の患者に見られることが多く、症状としては腹部の膨張や不快感、体の他の箇所のむくみなどが見られるようになります。

腹水やむくみがある時期は、塩分の摂取量を1日あたり5〜6g程度に制限します。それでも改善が見られない場合は、利尿剤を追加する、1日の水分摂取を500ミリリットルまで制限するなどの対応が必要となります。また、症状が出ている際はあまり激しい運動をしないようにしましょう。

栄養状態が悪い場合

栄養状態の悪いときには、タンパク質の摂取量を1日あたり1.2~1.5g/体重(kg)に制限し、栄養剤で栄養を補給していきます。食事が十分にとれるようであれば、徐々に食事や栄養剤の内容を見直し、状態に合わせて対応をしていくことになります。