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腎臓病になりやすい人とは?

『腎臓病=生活習慣病』ってホント?腎臓病になりやすい人の特徴について、詳しく調べていますので、内容を確認してください。

生活習慣病とも言える腎臓病になりやすい人とは

生活習慣病とも言える腎臓病になりやすい人とは

高血圧の人

原因

高血圧とは、血液を押し出す心臓のポンプの力が一定以上に強い状態のこと、を言います。この状態が長く続くと、血流から血管の内壁かかる負担が蓄積し、やがて血管の壁が厚くなる動脈硬化を誘発。動脈硬化になると、血管の通り道が少しずつ狭くなってくるため、血液の流れが悪化します。
全身のどこの場所でも起こりうる動脈硬化なので、もちろん、腎臓の中の血管でも動脈硬化は起こり得ます。もともと腎臓の血管は非常に細いのですが、ここに動脈硬化が追い打ちをかけると、さらに血管は狭小化。腎臓に十分な血液が届かなくなり、やがて腎機能が低下してきます。この状態のことを、医学的には腎硬化症と言います。

症状

高血圧には症状がほとんどありません。中には肩こり、めまい、頭痛などを自覚する人もいますが、いずれも重篤な症状にはならないと言われています。高血圧が重症化すると動悸や共通、呼吸困難、むくみ、手足のしびれ等を感じることもありますが、その時点では、すでに大半の人が治療をスタートしていることでしょう。
一方で、高血圧が原因として発症する腎臓病、つまり腎硬化症においても、特に症状を自覚することはありません。よって大半の人は、健康診断の尿検査などで自分が腎硬化症であることを知ります。
腎臓は沈黙の臓器と言われますが、自覚症状がないからこそ腎臓病は恐ろしい病気であると考えるべきでしょう。

検査方法

血圧には「上の血圧」と言われる収縮期血圧と、「下の血圧」と言われる拡張期血圧の2つがあります。上と下、どちらにも高血圧の基準が設定されており、どちらか一方が基準を超えた場合に高血圧と診断されます。
具体的には、上の血圧と下の血圧が、それぞれ140以上または90以上の場合が「Ⅰ度高血圧」、160以上または100以上の場合が「Ⅱ度高血圧」、180以上または110以上の場合が「Ⅲ度高血圧」です。ちなみに腎臓病を発症している人の上の目標血圧は、125未満とされています。
なお一般に、自宅で測る血圧は、病院で測る血圧よりも低めに現れます。自宅で測る場合には、上と下、ともに5をプラスするようにしましょう。

予防

肥満と高血圧には密接な関係があります。よって肥満を自覚している人は、まずは食べ過ぎに注意しましょう。加えて、適度な有酸素運動の習慣を取り入れるなどし、適正体重の維持に努めてください。
ほかにも、ストレスや喫煙、塩分の摂り過ぎなどが高血圧を招く大きな要因となります。仕事でストレスが多い人は、休日などを利用して自分なりのストレス解消法を実践しましょう。喫煙習慣のある人は、ニコチンパッチやニコチンガム、禁煙外来などのサポートのもと、速やかにタバコをやめるべきでしょう。塩分摂取が多めの人は、塩分の代わりにダシや香辛料を多めに使うなど、調理法を工夫してみてください。
ほかにも、睡眠不足は高血圧の大きな要因となります。夜更かしせず、リズムの整った生活を送るよう心掛けましょう。

脂質異常症の人

原因

脂質異常症とは、血中に含まれるさまざまな脂質の濃度が一定以上に高い状態のこと。血中脂質が多くなると、血管の内壁に動脈硬化を起こしやすくなり、やがて血流が低下してさまざまな病気へと発展します。心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる病気を誘発することもあるので、脂質異常症と診断された人は適切な治療を行わなければなりません。
脂質異常症にともなう動脈硬化は、全身のどこにでも発症しうるもの。腎臓の中を流れる血管でも、脂質異常症の影響による動脈硬化は見られることがあります。
既述のとおり、腎臓の血管は非常に細いため、動脈硬化を起こすと極端に血流が悪化します。この血流悪化によって腎機能が低下した状態が、腎硬化症。数ある腎臓病の中でも、特に多く見られる症状です。

症状

脂質異常症には自覚症状がありません。狭心症や心筋梗塞、脳卒中などに発展して初めて症状を自覚する、と言っても良いでしょう。だからこそ脂質異常症は非常に恐ろしい病気。健康診断や人間ドックなどで脂質異常症を指摘された場合には、自覚症状がないからと言って状態を放置せず、医師の指示にしたがって適切な治療を受けるようにしてください。
また、脂質異常症から腎臓内の動脈硬化を起こし、かつ腎硬化症へと進行したとしても、同じく自覚症状はなし。沈黙の臓器と言われる腎臓なので、慢性腎不全の末期にいたっても、特別な痛みなどを感じることはありません。
脂質異常症も腎臓病も、自覚症状がほとんどない病気だからこそ、日ごろから予防を心掛けることが大切です。

検査方法

空腹時採血を通じ、血液中の脂質の量を測定することで脂質異常症か否かを診断します。会社や自治体で行われる健康診断では、かならず脂質異常症の診断が行われています。
脂質異常症には4つのタイプがありますが、それぞれの具体的な診断基準は以下の通りとなります。

  1. 高LDLコレステロール血症
    LDLコレステロール値が140㎎/dl以上
  2. 境界域高LDLコレステロール血症
    LDLコレステロール値が120~139㎎/dl以上
  3. 低HDLコレステロール血症
    HDLコレステロール値が40㎎/dl未満
  4. 高トリグリセライド(中性脂肪)血症
    トリグリセライド値が150㎎/dl以上

LDLコレステロールとは、一般に言う悪玉コレステロールのこと。HDLコレステロールとは、善玉コレステロールのことを言います。

予防

脂質異常症を予防するためには、適切な食事と運動を意識することが大切です。
食事においては、第一に暴飲暴食を避けること。暴飲暴食のあまり肥満ぎみになっている人は、適正体重に向けて減量を行いましょう。
第二に、食事の内容にも注目してください。肉や卵、清涼飲料水、甘いお菓子などを摂り過ぎると、脂質異常症のリスクが増大します。逆に野菜や青魚、豆腐などの大豆製品は、血中脂質を抑えて動脈硬化の予防に貢献します。簡単に言えば、脂質異常症を予防するためには洋食よりも和食が良い、ということです。
適度な運動も習慣化しましょう。運動には、適正体重を維持する効果だけではなく、善玉コレステロールを増やす効果もあります。

糖尿病の人

原因

糖尿病とは、血中の糖分の濃度(血糖値)が一定基準より高い状態のこと。糖尿病になると、糖分の分解を行うインスリンの分泌量が減少するなどして、血糖値の高い状態が続きます。この状態が長期的に続くと、血管の内壁が傷付いたり固くなってしまったりする動脈硬化を誘発。腎臓の中の血管にも動脈硬化が生じると、血液の濾過機能が低下して腎臓の働きが悪くなっていきます。この状態のことを、糖尿病性腎臓病と呼びます。
なお、末期腎臓病で人工透析を受けている日本人は全国に33万人。そのうち38%は糖尿病性腎臓病とされ、人工透析を受ける原因のトップとなっています。糖尿病から人工透析にいたった患者の予後は、他の原因で人工透析にいたった患者に比べ、かならずしも良好とは言えません。

症状

初期の糖尿病においては、自覚症状がほとんどありません。かりに症状が現れたとしても、その進行が非常にゆるやかなので、自身の体調の変化に気づかない人もいるほどです。
症状が悪化すると、疲労感や皮膚のかゆみ、手足の感覚の低下、頻尿、目のかすみ、喉の乾きなどを自覚。これら症状を自覚して初めて病院を訪れる人も少なくありません。
なお、糖尿病から腎臓病へと至った場合、糖尿病による各種の症状を自覚することはあるものの、腎臓病そのものによる症状はほとんどありません。どのような原因による腎臓病であれ、痛みなどの自覚症状がないところが腎臓病の恐ろしい特徴でもあります。

検査方法

糖尿病の主な検査方法には3種類あります。

  1. 「随時血糖検査」と呼ばれるもの。食後からの時間を決めずに採血をし、血糖値を測る方法です。随時血糖値が200mg/dL以上で「糖尿病型」と診断されます。
  2. 「早朝空腹時血糖検査」。検査当日の朝食を抜いた状態で採血し、血糖値を測定します。早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上の場合、「糖尿病型」と診断されます。
  3. 「75gOGTT」と呼ばれる検査。検査当日の朝まで10時間以上の絶食をし、採血して血糖値を測ります。75gOGTTで2時間値200mg/dL以上の場合、「糖尿病型」と診断されます。

以上の検査を別の日にもう一度行い、改めて「糖尿病型」となった場合、最終的に糖尿病との診断が確定します。

予防

糖尿病を予防するためには、適切な食事と運動を意識して過ごすことが大切です。
食事においては、まず食べ過ぎないことが大事。食べ過ぎることでインスリンの過剰分泌が続いてしまうと、やがてインスリンの働きが低下して、慢性的に高血糖の状態が続いてしまいます。あわせて、糖質を控えめにしつつ、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルのバランスが取れた食事を摂ることが重要です。
適度な運動習慣も大事。体に急激な負担をかけるハードな運動ではなく、長く続けやすいウォーキングなどを習慣にすると良いでしょう。運動をする時間がない方は、エレベーターやエスカレーターを使わず、なるべく階段を使うように心掛けましょう。

ほかにも腎臓病になる傾向がある人

メタボリックシンドロームの人

注意点

メタボリックシンドロームとは、高血圧・高脂血症・高血糖の傾向があるものの、治療が必要なほどではない状態のことを指します。治療が必要ではないものの、それぞれの値は標準より高い状態であることに間違いありません。
もとより病気の発症には個人差があります。たとえば、かりに治療が必要なほどの高血圧の人だったとしても、かならずしも腎臓病にいたるわけではありません。逆に、かりに治療が要らない程度の高血圧の人だったとしても、腎臓病にいたることもあります。治療の必要がないからと言って、腎臓病にならないという保証はどこにもありません。
少なくとも健康な人に比べれば、メタボリックシンドロームの人は、腎臓病になりやすい傾向があると考えたほうが自然です。

予防策

メタボリックシンドロームを予防するためには、食生活の見直しがもっとも大事です。メタボリックシンドロームとされている人の多くは肥満傾向にあるので、まずは減量するための食生活を意識してみてください。
減量の目標は、3~6ヶ月で体重の5%ほど。80kgの人であれば、4kgの減量を目指してみましょう。この程度を減らすだけでも、内臓脂肪は大きく減少します。
食生活の見直しとともに、運動を習慣化することも大切。減量の基本は「カロリー摂取を減らして消費エネルギーを増やす」ことなので、暴飲暴食を控えるとともに、毎日、ウォーキングなどの軽い運動を継続していきましょう。
なお、ストレスもまたメタボリック症候群の危険因子です。ストレスが溜まらないよう、十分な休養・睡眠などを心掛けてください。

シニア世代

注意点

他の臓器も同じですが、腎臓もまた例にもれず、加齢によって機能が低下していくことを避けられません。若いころの腎機能のピークを100とすると、なんら病気を持っていない人でも、1年に約1%ずつ腎機能が低下します。高血圧や糖尿病、高脂血症などの人は、1年につき2~5%ほど腎機能が低下するそう。少しずつ腎機能が低下し、やがてその機能が10%を切った時点で、人は人工透析か腎移植を受けることになります。
高齢になるにつれて腎臓病になる確率が高くなり、かつ、実際に人工透析を受けている患者には高齢者が多いことも事実です。しかしながら、たとえ高齢であっても、人工透析を受けていない人も決して少なくありません。少しでも腎臓病のリスクを減らすために、以下で説明する予防策を実践するようにしましょう。

予防策

メタボリックシンドロームの傾向がある人は、上で説明したとおり、食事と運動を通じた減量を意識するようにしてください。メタボリックシンドロームを解消することで、腎臓への負担が軽減します。
またシニア世代の中には、高血圧の治療を受けている人も少なくないはずです。処方された降圧剤を飲み忘れず、血圧が上がり過ぎないように注意しましょう。
また腎臓には、体全体の水分量を調整するという大事な役割があります。水分不足や水分の過剰摂取は腎臓に負担になるため、日々、適切な量の水分を摂取することが大切です。高齢になると喉の乾きを感じにくくなってくるので、あらかじめ水を飲むタイミングや量などを決めておいたほうが良いでしょう。

喫煙者

注意点

喫煙と腎臓病との関連は、すでに医学会では定説です。あらゆる研究機関が試験を行っていますが、その大半で喫煙と腎臓病リスクとの関連が結論づけられています。
喫煙が腎臓病を招く要因にはいくつか考えられますが、それらのうちの一つが血圧上昇。喫煙者は高血圧の傾向があるため、長期的に喫煙習慣のある人には動脈硬化が生じやすくなります。結果として、腎硬化症などへと至るリスクも増大します。
また喫煙は、それ自体が独立した腎臓病のリスク要因であることも有名。喫煙するとタンパク尿が増えるため、腎臓病の進行を促進するとの説です。
もとより喫煙は、ガンや心筋梗塞、脳卒中などの命に直結する病気を誘発しかねません。禁煙するに越したことがないことは、喫煙者自身も深く自覚していることでしょう。

予防策

喫煙による腎臓病リスクを低下させるためには、禁煙するしか方法はありません。禁煙した人のほぼ全てにおいて、腎臓病リスクの上昇が認められなかったとの研究報告も見られます。速やかに禁煙をすべきでしょう。
ただし、もちろん禁煙は一筋縄では成功しないことも事実。自分の意思で禁煙を成功させることは、極めて難しいと考えたほうが良いでしょう。
禁煙の成功率をもっとも高める方法は、禁煙外来の受診です。市販されているものよりも濃度の高いニコチンパッチを処方してくれるので、薬局で手に入るニコチンパッチに比べ、禁煙の成功率は高くなることでしょう。また近年では、タバコを吸いながら徐々に禁煙を進めていく、というプログラムもあります。少しでも成功率を高めるため、さまざまなプログラムを用意した禁煙外来を受診するようにしましょう。