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腎臓にやさしい食事のヒント

腎臓病に悩んでいる方は日々の食事において気をつけなければならない点がたくさんあります。腎臓病の方でも、毎日の食事を楽しむためのコツや腎臓にやさしいレシピ・注意点をわかりやすくまとめました。

腎臓病で悩んでいる人の食事の注意点とは

食事制限と言われると「好きなものが食べられない」「味の薄い病人食で美味しくなさそう」といったイメージが先行されます。腎臓病における食事療法で重視されるのは腎機能にできるだけ負担をかけずに、腎臓病の進行を遅らせる、ことです。腎臓病の方が食事をするときに注意したいことはたくさんありますが、大きく3つにまとめて解説します。

その1:バランスを取れた食事を心がける

これは腎臓病に限らずですが、毎日の食事はバランスの取れた食事を心がけましょう。特に気をつけたいのは、たんぱく質の過剰摂取です。たんぱく質を取りすぎると尿素などの老廃物として腎臓でのろ過が必要になるため、腎臓の負担が大きくなります。主菜を1品にして適切なエネルギー量を摂取するようにしましょう。

その2:野菜を食べる

野菜に含まれているカリウムには塩分の排泄サポートや、血圧低下を助けてくれる効果が期待できます。ただし過剰摂取はカリウム血症を引き起こす可能性があるため要注意!調理するときに、野菜を水にさらしたり煮物にしたときの煮汁を捨てたりなど、適度にカリウムを摂取できるよう工夫をしましょう。

その3:塩分や脂肪の取りすぎに気を付ける

食事の味付けをつい濃くしてしまいがちですが、塩分・脂肪分のとりすぎは気をつけましょう。香辛料や酢をうまく使い、素材の味を引き出すせるような調理を心がけます。しょうゆは塩分が多く含まれているため、ポン酢に変えるのも効果的です。酢や柑橘類などの酸味を生かした味付けを意識すると味付けにメリハリがつくでしょう。

腎臓にやさしい食事のレシピ

カレーチャーハン

カレーチャーハン

低たんぱく米を利用して作るチャーハンです。市販されているレンジであたためるだけで簡単に食べられる低たんぱく米の場合、ざるに入れて熱湯をさっとかけておきます。味付けのポイントはカレー粉を使用していること。具材は牛肉を先に入れ、野菜を炒めたあとにご飯を投入。最後に塩・コショウ・カレー粉を振って炒めれば完成です。

低たんぱく米のおいしい炊き方

低たんぱく米は見た目は通常のお米と似ているのですが、時間が立つと固くなったりニオイがきになったりと、おいしく食べるには炊き方のコツが必要です。低たんぱく米を炊くときは次の3ステップで炊くとおいしく食べられます。

  1. お米460gに対して600mlの水を炊飯ジャーに入れる
  2. 炊飯器の早炊きモードでお米を炊く
  3. 炊き上がったあとに10分蒸らす

食べない分は1食ごとに計量してラップに包んで冷凍保存しておきましょう。解凍するときは600Wで1分30秒温めた後、裏返してもう1度1分30秒温めます。ラップは食べる直前に剥がさないと固くなってしまうので要注意!

大根と豚肉の煮物

大根と豚肉の煮物

味付けたれ

大根をいちょう切りにしたあと30分ほどさらして水揚げします。三つ葉・豚肉も食べやすい大きさにカットしましょう。フライパンをあたためて豚肉を軽く炒めた後、大根を入れて軽くなじませます。味付けたれ調味料を入れたあと蓋をして中火で20分煮込み、火を消す直前に三つ葉をいれたら完成です。

大根にはビタミンA・Cをはじめ、抗酸化作用や胃酸過多を助ける効果が期待できます。食物繊維が豊富&30分水にさらすことでカリウムを減らし腎臓に負担をかけません。

ローストポーク

ローストポーク

ソース

豚肩ロースの表面にオリーブオイルを塗り、こしょうを振りかけて下味をつけます。耐熱タイプのジッパー付き袋に肉を入れて空気を抜き、密封。鍋に豚肉がかかるくらいのお湯を入れて火をつけて沸騰させます。沸騰したら水をコップ1杯分入れて落とし蓋をして中火で10〜15分茹で、火を止めたらお湯が冷めるまで放置。袋から取り出してスライスしてソースをかけたら完成です。

低タンパク&減塩で腎臓にやさしい食事メニューです。パーティーメニューにもおすすめですが、普段のメインディッシュとしても◎!ボリュームがあり満足できるだけでなく、調理方法も簡単なのでおすすめのレシピです。

PD患者さん向けの腎臓にやさしい食事レシピ

タケノコと桜えびの炊き込みご飯

タケノコと桜えびの炊き込みご飯

季節の食材を使った旬のレシピです。米は洗ってザルにあげて水切りをします。タケノコは食べやすい大きさに切りましょう。炊飯器に米と麺つゆを入れます。水は1合の目盛りまで入れ、具材を混ぜてから炊飯スイッチを押すだけで完成!炊き上がったあとはよく蒸らし、木の芽を飾ります。

竹の子の水煮を使うと手間を省けて簡単に調理ができます。たんぱく質・カリウム・リンが少なく、塩分も抑えているためPD患者さんでも腎臓に負担をかけずに食事を楽しめるでしょう。

やわらかマグロカツ

やわらかマグロカツ

ソース

野菜は水洗いをしておきます。サニーレタス・パセリは手でちぎり、キャベツ・人参は千切りにします。冷水にさらした後は水気をしっかり切りましょう。メカジキにはこしょうを振り、小麦粉→卵→パン粉の順に衣をつけて揚げまず。ソースの材料を間合わせてサラダを盛り付けたら完成です。

ボリュームがありながらも、腎臓に負担をかけないやさしい食事レシピです。1食のエネルギーは246kcalと低く、塩分も1.0gに抑えています。

慢性腎臓病のための予防栄養学ガイド 腎臓を守る・助ける成分・サプリ・食事術